スタッフ紹介

「住むほどによくなる家がいいですね」設計担当:宇津木 美奈

「原点回帰」

「現代民家」を手掛ける時、一番最初に浮かんだのがこの言葉でした。
私が小さな頃に住んでいた家は、玄関を開けると大きな土間の空間があって、父の仕事道具、私の三輪車、傘はもちろん棚にたくさんの物がありました。雨の日はその場所で遊んでいた記憶があります。2歳から5歳くらいまでの僅か3年間住んでいただけでしたが、たくさんの想い出と共に小さな所も鮮明に覚えています。

「家」というと必ず思い浮かぶのは、家族の生活そのものが染みついたその土間のある家。
「現代民家」のプロジェクトが始まった時、最初のテーマも「広めの土間」でした。小さな時の記憶が後追いしたのだと思います。

人と家との記憶のつながり

お打ち合わせでは、今どんな家に住まわれているのかを絵に描いていただくことがあります。時にはご夫婦それぞれのご実家のことも根掘り葉掘り聞いたりします。新しい家をつくるのに、昔の家のことを聞くのは?と思われる方もいらっしゃいますが、これが意外と参考になるんです。

今住んでいる家が実家と違うことで不満になっていたりなど、人が体感してきたことが潜在的な感覚(無意識の意識という言い方をよくします)に刷り込まれたりしているようです。
昔の家にあったから新しい家にもあった方が良いのかな、など想像したりしてご提案をしていきます。

住めば住むほど良くなる家

いつも思うのは、長く住むほどにじわじわっと良くなっていく家がいいなということ。20年・30年という時間を過ごす場所ですからね。年をとるにつれてどんどん住み心地が良くなる家にしてあげたいという気持ちがありますね。

だから今のことだけじゃなく未来のことを想像して、年をとった時のことまで考えた家づくりを心がけています。何十年か経って、「あ。あの時宇津木さんが言ってたのはこういうことだったのかあ」とお客様が気づくような、そんな感じで(笑)

理想の家というのはどんどん変わります。だって家の中の人や物はどんどん変わっていくんですから。理想の家というのは、いつまで経っても完成しないものなんだろうなって私は思います。

「ふつう」が一番困ります(笑)

建築士の仕事の難しいところですか?
うーん。言葉にならない感覚や想いをつかんでいかなければならないこと、ですね。例えば「赤」と言われたら、どんな色を思い浮かべますか? 言葉では同じ「赤」でも、赤信号の赤とか、もっと鮮やかな赤とか、朱色に近い赤とか、思い浮かべる色は人によって全然違います。そんな風にお客様の中にあるイメージをくみ取っていくのが難しいですよね。

だから「ふつうでいいです」って言われるとすごく困るんです。ふつうって何!?って(笑)

プロが教える家づくりのヒント現代民家からお客様へ

初めからダメだと決めつけない!

お話を伺っていると、お客様がよくおっしゃる言葉があるんです。それは「ダメって言われると思ってた」「きっと無理だろうと思ってた」というような言葉。

でも最初からそんな風に思う必要なんてまったくないんです。「家の中に登り棒や雲梯(うんてい)をつくりたい」とか、ちょっと変わったリクエストでも全然いい。まずは建築士に何でも話してみてください。一度相談したら逃げられなくなる、とかそういうことは一切ありませんから(笑)

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